夜翔異聞
 

     
the Dream to Corrode


〜Character〜

 「夢想幻蝕」のPCは、基本的に夜舞市に住む『よきゆめ』たちの一員となり、物語を進める事になります。
 PCには大きく分けて2つの立場が用意されています。
 一つは、通称『夢群学園地区』と呼ばれる、夢群学院大学及び付属高校と中等部に所属し、学園の中心にある九龍山にある夢群神社の巫女の導きで様々な事件を解決する立場です。こちらの立場では、PCは基本的には最近覚醒したばかりの学生となって、夢群学園を中心として行動を行います。
  もう一つは夜舞市を中心に活動する、既に覚醒した『異能者』たちの集団――『夢幻会』のメンバーとなり、会を通して依頼される『あしきゆめ』の事件を中心に解決するある意味“専門家”的な立場です。

 この二つの立場では初期作成CPが学生で120CP、夢幻会で150CPと差があります。しかしフリーGMセッションという形式上、初期作成CPに関わらず参加すればするだけ後発とのCP差が出てしまいます。
 夢群学生は未熟な状態でスタートするのが基本ですが、既に目覚めていたという設定も可能です。以前から『ゆめ』事件に関わってきたことによるボーナスは何も無く、あくまでアマチュアとして『ゆめ』事件に巻き込まれるなどで数年前に覚醒し、覚醒後も何とかやり過ごしてきたという感じになります。
 それに対して夢幻会は後発でも初期作成CPが(実質、120から150までは3CPずつ成長できるので10セッション分)多いので参加回数が少ないのをカバーできる反面、組織の一員であるメリットとデメリットを受け入れなければなりません。また、学生と違って“専門家”的な立場という設定上、世界観や過去ログをある程度読み込んでおく事が推奨されます。そのためこの立場は2ndキャラクター向けとも言えるでしょう。

 参加希望者は以下の作成のルールに従ってキャラクターを作成し、キャラクターチェックBBSに投稿して登録申請の旨をメール(kizuato@po21.lcv.ne.jp)するか、IRCで直接RUINまで知らせてください。登録申請中のキャラクターは、キャラクターチェックBBSに掲載され、そこで受けた指摘を修正した後、最終的に問題が無ければキャラクターリストに登録されます。


 >>作成 >>特徴 >>技能 >>妖力・妖術 >>財産・アイテム >>成長 >>シート


☆キャラクター作成

 キャラクターの作成CPは、学生(夢群学生)と社会人(夢幻会)という二つの異なる立場によって変わります。
 どちらも能力値の上限は15までです。また、能力値のCPは最大100CPまでとなります。夢群学生のキャラクターは 120CPで作成します。学生は、後述の『異能者』基本セットの他に、学生用の立場セットを取る必要があります。
 社会人として活動する『夢幻会』のメンバーは、150CPスタートになります。キャラクターは『異能者』基本セットの他に、社会人立場セット、及び『夢幻会』とのコネクションを持つ必要があります。
 どちらのPCも、『ゆめ』の力を用いることが出来る為、専用の『異能者』基本セットを取得する必要があります。また、作成CPのうち、最低20CPを妖力・妖術などの特殊能力に使うようにしてください。不利な特徴は通常通り−40CPまで取得できます。-40を超える不利な特徴は、()で括って計算しないようにしてください。(CP総計を減らす事はしません!)
 次に、どちらのキャラクターも本分としての学業や職業上必要な技能と趣味系技能に最低でも5CP分を費やさねばなりません。このとき学生は最低限必要な学業技能レベルが無いと夢群中学・高校や夢群学院大学に入学する事が出来ませんので注意してください。

●『異能者』基本セット(5CP)
 これは、全てのPCが必ず持つ特徴を集めたセットです。

・特殊な背景/『異能者』:15CP

 貴方は何らかの『ゆめ』の力を体現しています。それは、具体的には超能力であったり、伝家の宝刀であったり――ともかく、貴方はその力を持つおかげで、さまざまな力を用いて『あしきゆめ』と戦うことが出来ます。

・自我境界:10CP
 『ゆめ』の力を操る素質を持つ者は、『ゆめ』からの影響を跳ね除けることができるようになります。貴方は妖力や妖術で、『妖怪に対し効き目が薄い(もしくはない)』ものに対して妖怪であるかのように抵抗できます。
  また、自我境界により、貴方の身は『ゆめ』の攻撃から守られます。『ゆめ』の力が関わっている攻撃に対しては、2点の防護点を持ちます。この防護点は、通常の物理的なダメージには適用できません。増速や念動などによって強化された物質や、追加体力による通常武器の攻撃、また覚醒系などで作り出したものによる攻撃などは、全てこの防護点が適用されます。

・ゆめのカケラ:10CP
 貴方は、一つのアイテムを持っています。それは、 貴方の夢と『現世界』を結ぶ重要な品物です。品物は基本的にアクセサリーなど実用価値の低いものです。メガネなどでも構いません。これらの品物は、壊れてもそのうちいつの間にか貴方の元に戻っています。普通に盗まれただけでも、いつの間にか手元に戻ります。ただし、『ゆめのカケラ』であることを知った上で盗まれてしまうと、取り返す必要があります。ファンブルなどによって装備が吹き飛んだりする場合は、カケラも一緒に吹き飛びます。吹き飛んだカケラはその戦闘中(もしくは、GMが指定するまで)は回復はしません。
 このアイテムを所持している限り、次の2つのうちどれか一つの効果を得ることが出来ます。

  1:前衛向けカケラ(妖力カケラ)
 素手や妖力による武器を使用して『ゆめの存在』(異能者は含まれません)を攻撃する際、命中してダメージ型や属性および相手の弱点などで計算した後のダメージに+2のボーナスを加えることが出来ます。これは炎や冷気で最終的に増えるダメージのボーナスと同じで、それらとも重複しますがこちらは無属性になります。ただしブーツやナックルなどダメージ増加があるもので手足を覆っている場合はこの効果はありません。
 
更に、自我境界を強化します。自我境界による防護点と同じように、『ゆめ』の力による攻撃に対する防護点を1点得ます。この防護点は、さまざまな防護点上限には含まれません。

 2:後衛向きカケラ(妖術カケラ)
 術の精度レベルを+2することが出来るようになります。Lv上限を考える時も、この増加分は無視できます。
 妖術が多くなれば多いほど効率がよくなる術者向けのカケラです。

・秘密/異能者:-10CP
 『ゆめ』の力を持っていると言う事を一般人に知られると、かなり厄介なことになります。『侵蝕』が起こってしまえば殆どの人はその時の『ゆめ』に関する記憶を忘れてしまいますが、あまり強い印象を与えていると、ちょっとした記憶が残ってしまうことはありえます。また、当然ながら侵蝕が起こる前の状態で使用した力は、はっきりと記憶に残ります。
 この為、能力の使用には細心の注意を払わなければならないでしょう。

・夢と現実の混同:-10CP

 貴方は時々、ふとした時に自分が今夢を見ているのか、現実に居るのか分からなくなることがあります。混同を起こすと、日常生活でも多少の混乱が生じるかもしれません。場合によっては、周囲から奇異の目で見られます。これは、『ゆめ』の力を持つものは殆ど皆経験する現象です――そして、そう言った『混同』が起こるときは大抵、何らかの『ゆめ』絡みの事件が身辺で起こっているのです!

・特異点/ゆめをよぶもの:-10CP
 『ゆめ』の力を使うものは、その力ゆえか善し悪しに関わらず多くの『ゆめ』を呼び寄せてしまうようになります。 貴方の周りには事件が絶えません。そして、その多くの事件の中に、『ゆめ』の力に関わる秘密が眠っているかもしれないのです……



☆特徴

 キャラクターは、表向きには一般人と変わりない生活をしています。取得できるのは通常の特徴だけです。ヒーロー向けの特徴や、不運の運び手は取得できません。また、セッションに参加できないような特徴もPCには向かないでしょう。



●立場セット
 下記の「立場セット」は、キャラクターの社会的立場を表します。必ずどれか一つを取る必要があります。立場セットがマイナスの場合は、不利な特徴として扱います。
 立場セットはマイナス特徴も含むため、200CPを超えた場合の除外枠として認められる社会的な特徴に入りません。

・立場セット「生徒」:-5CP
 貴方は高校生や中学生、もしくはそれに類する中等教育を受けている身分です。生徒と言う立場は、社会的には幾らか不利な立場です――まず、生徒の財産基準(自分の権限で自由に扱える財産です)は、「貧乏」と見做されます。また、社会的信用を得るのが難しく、「未成年」の特徴と同様の反応を得ます(未成年の特徴を含む)。しかし同時に、幾つかの責任を免除され、社会人に比べて行動の時間が自由であると言う利点があります。

・立場セット「学生」:0CP
 貴方は大学や大学院、専門学校などの高等教育を受けている身分です。学生も生徒などと同じく若干社会的に弱い身分ではあります。しかし、殆ど成人と見做される点や、時間拘束が高校生に比べ遥かに少ないと言う点が大きく異なるでしょう。学生の財産基準(自分の権限で自由に扱える財産です)は、「貧乏」と見做されます。学生である為出来ない事も幾つかあります。また、学生は「大人」として、一定の責任を負わされます。しかし、学生は自由時間という点では恐らく非常に恵まれた立場でしょう。

・立場セット「社会人」:0CP/5CP
 貴方は社会人として職を持っています。また、通常は、会社員などのサラリーマンや、公務員などを指します。社会人は、標準の財産を持ち、社会的信用を得ています。ただし、学生などに比べると、社会人は自由になる時間が限られます。学生は授業をサボってもある程度何とかできますが、会社勤めであれば、簡単に休む事は出来ないでしょう。余分に5CPを支払うと、そう言った時間拘束の少ない職業や、ある程度調査に関係する仕事――探偵など――に就く事が出来ます。自分の就いている職によって得られるコネや立場などは、特徴として取得する必要があります。
 社会人0CPなら、基本的に平日の昼は常に仕事があります。サボるためには上司に対し言いくるめを成功させねばなりません。もししばしばサボっている場合、頻度に応じてペナルティを受けます。判定にファンブルした場合―――貴方は解雇されます。立場セットを「その他/無職」に変えてください。 5CPの場合は、3D6で15以上が出たときのみ、外せない仕事ができます。サボる場合は言いくるめです。
※基本的に、社会人のキャラクターはコネクションの『夢幻会』を取る事が前提となります。

※夢群関係に就職する社会人
 この立場は少々特殊です。まず、5CPの社会人である必要があります。
 基本的に、「教師」や「顧問」など、夢群PCやNPCに指示が出来る立場に就く事は出来ません。月1〜3勤程度の、特別講師までなら認められます(要相談です)。
 こう言った特別講師が、セッション中に学校に来ているかどうかは、ダイスを振って決めます。3D6を振って15以上が出れば、その日は授業があって学校にいることになります(GMの都合で決めても構いません)。そうでない場合、高校や中学に訪れるには、普通の社会人が学内に入るのと同じように「来訪理由」「滞在時間」などを事務室に申請して入校許可を得る必要があるでしょう。基本的にこう言ったPCも「社会人」であって夢群生ではないので、夢群MLには登録されません。
 学校に来ている日や受け持つ教科はかなり限定されているため、こう言ったキャラクターが生徒の事を知っている可能性は、通常の学生以下です。ある生徒を自分が受け持っているかどうかを考えるときは、3D6を振ってください。出目が6以下なら、その生徒の顔と名前は知っています。それ以上のことは(自分の授業での態度と成績以外は)知りません。 こう言った講師は外部講師扱いなので、名簿も受け持ちの名前とクラスが載ったものしか手に入りません。また、授業以外では部外者と同じですので、業務時間以外で学内に居ると当然ながら目を付けられます。受け持ちで無い生徒から見れば知らない大人同然です。そう言う学生からの反応は同じ学生に対するものより幾らか悪くなるでしょう。
 基本的に、社会人で夢群学園関係の仕事に就くのは非推奨です。必ず相談をしてください。また、「学園」対象のシナリオに社会人が出る場合、情報収集などで学生より不利な立場に置かれることを前提と考えてください。

立場セット「その他」:CP様々
 特殊な立場を表します。基本的には主婦や、いわゆる「家事手伝い」など、職には就いていない立場の人です。また、遺産で生活しているような人も当てはまるでしょう。これらの立場は個々の状況によって有利不利が変わるため、必要なCPは個別に対応します。

 

●コネクション
 コネクションは、いわゆる仲間や後援者を含む、PCの助けとなる関係です。CPを消費して取得した仲間は、『ゆめ』について何らかの知識を持ちます――若しくは、何の疑問も差し挟まず援助してくれるのかもしれません。もし、そう言った知識が無く、事件に関係する援助を頼む時には複雑な説得が必要な場合は、必要な基本CPが-5されます。後援者自身が特殊な力を持ち、支援してくれる場合は+5CPです。

・『ゆめ』関連ネットワーク(CP様々)
 仲間や後援者とは少し違った、『ゆめ』の力を持つ互助集団も存在します。それらは一般的に『ネットワーク』と呼ばれます―――百鬼夜翔の「妖怪ネットワーク」などと同じで、力を持った存在が集まり、情報を交換したり、共に事件の解決に当たるのです。ただし、「夢想幻蝕」のネットワークは妖怪ネットワークと異なり、比較的広い範囲を活動地域とします。これは、地域辺りの『ゆめ』の力を持つ存在が少ない為です。また、比較的大きな事件になると、オーナー等からの「依頼」と言う形で事件の情報が提供される事もあります。
 ネットワークに必要なCPは、ネットワークの支援の及ぶ範囲によって変動します。国内で接触できるネットワークは5CPが基準です。国外の他の地域でも支援が得られるなら更に5CPが必要となります。基本的に、ネットワークの自作は許可されません。キャラクターが所属するネットワークは『夢幻会(5CP)』です。これ以外のネットワークとのコネクションを持つ場合は、GMに相談する必要があります。
 このような『ゆめ』に対処するネットワークに所属するキャラクターは偶然目覚めてしまっただけの夢群学生などと違い、能動的にゆめの事件を解決しようと集まった人々です。そのためLV1程度の組織への忠誠心(-5CP)を持っていると考えます。ただしあくまでPC達の自由意志であり、誰からも強制されることではありません。そしてそれに対するCPの埋め合わせとして、特別な効果のある『特殊な背景:戦士としての自覚』(5CP)を持ちます。これは今までに遭遇してきた事件での場数を踏んだことを示していたり、戦士としての自覚と覚悟があるなどで、『ゆめ』に直接関係しない殺人現場や死体との遭遇など普通なら意思判定/恐怖判定をするような状況でも判定を必要としないという特典です。GM判断であまりに凄惨な場合はこの特徴があっても恐怖判定に+3ボーナスだけでかまいません。

・『夢幻会』(5CP)
 日本に住む『異能者』たちのネットワークです。各地方ごとに支部があり、夜舞市にも下部機関が存在しています。『夢幻会』所属のキャラクターは、会からの依頼を受ける事が出来ます。依頼の解決に必要な支援は会から得られます。また、何か事件に巻き込まれている時会のメンバーに噂を聞いて、それが『ゆめ』の関わる事件なのかを確かめる事も出来るかもしれません。GMは、会から与えられる噂があれば、3Dを振り、9以下の時にその情報を提供できます。会に情報が無い場合は出す必要はありません。
 夢幻会に所属しているキャラクターは、夢幻会からの依頼で報酬等が入るため、「表の顔」は実体のない仕事でも十分食べていけます。これにより、夢幻会のキャラクターは、立場セットに必要なCPが5CP少なくなります。ただしマイナスになることはありません。

 

●地位と名声
 地位や名声を持つキャラクターも少なくはないでしょう。優秀なキャラクターは、それだけで名声を得る可能性があります。
 キャラクターの職業や、学生の委員会・部活などへの所属は、常識的な範囲内であれば特に制限されません。ただし、その団体内での長の役職に就くにはGMの許可が必要です。実権が欲しいと思う人は非常に狭い範囲の「名声」を取得してください。学内や職場限定の名声、近隣の一部に対する名声は通常の4分の1になります。最大は3レベルまでです。さらに狭い範囲(学内の学年限定や、学内の不良だけ、など)なら5分の1にまで下がります。近隣の高校や町の人々まで名が轟いていれば、3分の1です。悪い名声も同様です。
 『ゆめ』の力を持つ者に対する名声も存在します。然るべき背景があるものしか取得できません。国内の関係者であれば小集団、世界的な規模なら大集団に対する名声になります。

 

●有利な特徴
  キャラクターが取得できる有利な特徴は、基本的に「リアル」特徴に限られます。また、肉体的特徴は後取りできません。精神的な特徴については、後天的な取得も可能です。

・一意専心
 この特徴は、ある程度の時間が掛かる調査や物を作る作業などで、自分一人でやるものに適用します。演奏や踊りなどにも適用できます。何かを知っているかどうかではボーナスはありませんが、複雑な問題を解いたり、長い出来事を詳細に思い出したりする場合はGMの判断でボーナスをつけても構いません。
 この特徴は基本的に、自動的に発動します。作業をする際に「集中しない」事を選べません。どうでもいい作業でも、始めてしまうとついつい集中してしまうのです。途中で止めるには意思判定を行わなければなりません。失敗すると、作業が終わるまで延々と没頭してしまいます。
 明確な「終わり」がない作業の場合、ある程度満足行く結果が出るまで終わる事が出来ません。GMは、技能の成功度に応じて拘束時間を決めてください。
 作業中に周りの出来事に気付くには知覚判定を行います。小さな音や携帯のバイブなど気付きにくいものの場合は-3〜-5程度の修正が加わります。音に気付けば、作業を中断するかどうかの意思判定を行えます。ただし、それを無視することが明確な危険を招くと分かる物なら、意思判定なしでも中断できます。実際に妨害を受けた場合は自動的に中断します。
 特徴が及ぶ範囲を自発的に限定することも出来ます。「芸術系のみ」「学術と文献調査のみ」「盗賊系のみ」などです。ボーナスを得られる範囲は限定されますが、関係ない作業に集中してしまうことは無くなります。必要なCPは同じです。

・記憶力
 2Lvの記憶力は、「写真記憶」と直接的に関係がある異能の持ち主以外は習得できません。
 また、芸術系技能に対して記憶力のCP修正は掛からず、かわりに記憶力Lv分だけボーナスを得ます。

・幸運
 幸運の使用時間は、基本的にルールのものを2倍にして考えます。最終的には各GMが十分に時間が経過したかどうかを判断してください。

・死ににくさ
 この特徴は「マンガ」的な特徴ですが、取得が許可されます。また、この特徴は死亡判定の成功度を上げるだけではなく、Lv分だけ死亡判定の開始を遅らせます。通常ならHPが−生命力になると死亡判定を開始しますが、死ににくさがあると、死亡判定の開始が−(生命力+死ににくさLv)になるのです。

・常識外れ (-5CP)
 この特徴は、「大雑把」と「無常識」のいくらかを含む新しい特徴です。「大雑把」や「無常識」と同時には取れません。
 この特徴の持ち主には常識が通用しません。細かいことを気にしないか、あるいは単純に常識が欠落しています。誰もが「おかしい」もしくは「あぶない」と思うことでも何とかなるだろうと思って平気でやってしまうのです。
 慎重に、もしくは人にとけこんで行動をしなくてはならない時は、意思判定に成功しなければなりません。失敗すると何らかの「過ち」をしてしまいます。
 あなたが「常識外れ」だと知れると、保守的な人間からの反応が-1されます。常識のない社会人は、仕事で上手く行く可能性が半分になります。

・ゆめの血族 (5CP/LV)
 貴方は、いわゆる『古き血』を引く者や、代々『ゆめ』の力を操ってきた家系の末裔です。…が、実際の所『ゆめ』の力は確実に遺伝するものではありません。そのため貴方の親族はごく普通の人間です。貴方にだけ特異な能力が受け継がれた事を現す特徴です。
 
この特徴を持つ者はLVごとに「その他」カテゴリの能力や取得禁止されている妖力/妖術/増強限定一種類を取得できます。もちろん5CPを払えば何でも取得していいわけではなく、GMと要相談です。
※旧退魔の末裔の特徴での情報などでの優遇が欲しい場合は普通に妖力の項にある『伝承知識(妖怪知識)』を使ってください。

※PCと家族の関わり
 基本的に、PCの家族は一般人です。『一般人』の範囲を超えければ、PCと家族との関係は極端な有利さを産まない範囲で自由に設定できます。例えば寮暮らしや1人暮らしをしている場合と比べて家族と同居している場合学生なら外出可能時間などの面で不自由になるはずですが、特に不利な特徴を取らない限りは家族に縛られるかどうかはPLの自由です。門限などが厳しいなどの設定をきちんと生かしたいのならば癖レベルで取得してください。
 PCの家族が、PCの力を知っているかは、自分で設定が出来ます。この場合、通常は最大でも「PCが少し普通とは違う」ということを知っている、と言うレベルまでしかできません。実際に「ゆめ」の知識がある訳ではないので、巻き込むことが出来ないのは変わりません。勿論、PCが普通だと思っていると言う設定でも構いません。基本的には、我が家にCPを支払っていることが目安の一つになるでしょう(PCが普通ではないことに気付いていない家族がいる場合は、自宅にあまり妙な友達を連れ込む訳にも行かないでしょう)。
 実際に『ゆめ』に関する事を理解しており、PCが何をしているのかを把握しているような家族は、『仲間』や『後援者』などの特徴で取得しなければなりません。

・多重人格
 この特徴はNPC向けとします。PCは取得できません。

・特殊な背景
 キャラクターは、『ゆめ』の力を持つとは言え、基本的には普通の一般人として生活しています。「一般的でない」仕事などに就いているキャラクター(『闇』の世界の仕事人など)は、相応の特殊な背景を必要とします。
  夢想幻蝕の世界では基本的に日本国内の裏家業は『護国会』が統べています。護国会の宗家の一つが宗教的背景を持っていたり、古くから続く名門の陰陽師の家系だったりするのです。そのため、そのような背景を持ちたいキャラクターはそれらの護国会の下部組織にコネが必要になります。地位や後援者なども必要となるかもしれません――通常、そう言うキャラクターはNPC向けです。

・特殊な背景:戦士としての自覚(5CP)
 特殊な背景の一つですが、170CPを越える総計CPを持つキャラクターにしか取得できないものとします。
 これは今までに遭遇してきた事件での場数を踏んだことを示していたり、戦士としての自覚と覚悟があるなどで、『ゆめ』に直接関係しない殺人現場や死体との遭遇など普通なら意思判定/恐怖判定をするような状況でも判定を必要としないという特徴です。GM判断であまりに凄惨な場合はこの特徴があっても恐怖判定に+3ボーナスだけでかまいません



☆技能取得

 PCは基本的に、表向きは(どんなにおかしくても建前上は)普通の人間です。その為、基本的にはその立場で取得できる範囲の技能しか取得することは出来ません。

特殊な技能について
 現代日本で取得するのが困難な技能(拳銃など)や、特殊組織でしか教えてもらえない技能(戦術、尋問など)、また明らかに一般人レベルでは難しいもの(爆発物など)は、初歩的な範囲以上のことを独学で学ぶことはできません。通常、これらの技能は最大で0.5CPまでしか費やせません。何らかの特殊な背景があれば、この制限は無くなります。
 また、夢幻会に所属するキャラクターはこの制限を超える事が可能です。

高い技能
 『ゆめ』の力を持つ事を除けば、PCはあくまで普通の人間と代わりがありません。この為、あまり高レベルすぎる技能は簡単には取得できません。通常、16以上の技能を持っているキャラクターは、小集団レベルの名声を持っていることが推奨となります。
 18を超える技能を持っているキャラクターは、その分野でも有名です。その業界(大集団、場合によっては小集団)に対する名声を取得するか、何らかの特殊な背景を取って下さい。
 通常、PCで20を超える技能を取得することは許可しません。(技能のインフレを無くす為の処置です)戦闘技能は18までで自粛してください。

<戦術>
  戦術技能があれば、戦闘での行動順を決めるイニシアチブにボーナスを得る事が出来ます。ただし、得られるボーナスは多少変更します。戦術を10Lv以上で取得していれば+1、20Lv以上なら+2です。
 また、戦闘時、毎ターンの開始時に戦術の判定を行い、成功すればそのターン能動防御に+1のボーナスを得ることができます。ただし失敗すると-2のペナルティです。

 

●学業関連
基本的な学業関連の技能は以下の通りです。また、保健体育や家庭科、芸術科目の代わりに<応急処置><運動><水泳><調理><歌唱><楽器>などを選んで構いません。

<学業> 精神/易 Df:知力-3

 学校で受けた授業の習熟度を表します。中等教育までの内容で、国語・数学・理科・社会・英語の五教科に対する基本的な知識に答えることが出来ます。「平均的な」生徒のレベルは12です。9以下の場合は落第ラインで、15を超えると学年でもトップクラスの成績になります。この技能は五教科の平均がちょうど技能レベルになるように、各科目内のレベルを調整することが出来ます。また、それぞれの科目に実際に影響する技能を12Lv以上で取得している場合、該当する科目に+3のボーナスがあります。
例:学業12レベルの場合、国語15、理科10、数学10、社会14、英語11と配分することが出来ます。また、もし言語技能の<英語>を12レベル以上で取得している場合、学業としての英語の判定には+3のボーナスを得ます。 夢群高校及び付属中学に入学するには、12Lv以上の科目が3つ必要です。また、夢群学院大学への入学は、該当する分野の必須科目が14以上である必要があります。

<体育> 肉体/易 Df:敏捷-3
 学校で習う範囲の体育の授業の習熟度を現します。この技能は、学校の授業で行われる範囲の<運動>技能の代わりに、「技能なし値:体育-3」として使うことが出来ます。代用する場合はあくまで「授業で行われる範囲の延長」でしかありません―――その為、公式な試合などでの技術の応酬になると、あまり使い物にはならないでしょう。

授業をサボる
 生徒PCは学業があります。もし調査などで一回授業をサボってしまうと、補習を受けなければならなくなる可能性があります。一回授業をサボるごとに、学業技能で判定します。失敗すると次の日の放課後に補習です。その時にどういう授業があってるかはランダムで決定してください。通常D6で「国数理社英その他」の中から選択します。
 学生PCの場合は、比較的授業の選択に自由があります。3D6を振り、12以上が出れば、その時間に授業がありますが、授業をサボった事によるペナルティは殆ど考えません。出目が8以下の場合は、その日は授業に出なくても問題が無くなります。逆に、15以上だった場合、「絶対に出席しなければならない授業」が存在する事になります――これをサボった場合は、留年しない為に必死の工作をしなければならないでしょう。「言いくるめ」で判定した後、専門分野の技能で判定してください―――失敗すると、その単位を落とします。3回単位を落とした場合は留年です。また、出目が17、18だった場合は、その授業を落とすと即留年です。

<地域知識/学内>
 自分の通っている学校限定の地域知識です。これを持っていれば、校内の配置だけでなく、自分と同じ学部の学生の顔を知っているかどうかの判定でも用いることが出来ます。学年が違ったり、あまり目立たない生徒であれば技能にペナルティが加わります。
 普通知っているのは精々顔とクラス程度です。成功度が高ければ名前なども分かるでしょう。クリティカルで成功すると、友達である事にしても構いません。

●部活・スポーツ
 部活やスポーツは、幾つかそれ専用の技能があります。剣道や空手など、実戦的な使用も出来るスポーツにおいては、実際に戦いで使える技能よりも、ルールに則った技能の方が重視されます。選手としてどれだけ優秀かは、実際にはそちらの技能を基準で考えます。これらの技能に費やしたCPは、学業や趣味としての最低消費CPに含めます。

<試合規則> 精神/易 Df:敏捷-6
 スポーツの歴史と試合のルールに関する知識です。例えば、相手の微妙な反則にクレームをつけるには、相手の技能と試合規則の即決勝負に勝つ必要があります。また、この技能を僅かなりとも修得していなければ、試合でうっかり反則を犯す危険が増えるでしょう。
 審判を行う場合はこの技能が必要です。

<型/種別>
 試合で使用する事を前提とした武器技能です。美しさや安全性、競技としてのバランスなどを重視しており、実践的な武器の技能とは別のものとして扱い、 習得の際に特別なルールを設けます。
 型技能は、格闘動作と同じような取得方法で習得できるようになります。技能無し値は技能-3ですが、CPを費やすことでその値から上昇させることが出来るのです。
 習得は下の表に従います。元になる技能が上昇すれば、型技能も上がります。なお、これは実戦技能>型技能の変換にのみ行います。型技能が高くても、実戦技能を同じ方法で上昇させることは出来ません。

技能-3 技能-2 技能-1 技能値
0CP 1CP 2CP 4CP

 元の技能とは、互いの技能無し値が「技能-3」になっています。型技能で戦闘を行う場合は、-3した技能で受けなどを行います。ただ命中させるだけであれば技能そのままでも使えますが、フェイントや受けは上手く行かず、ペナルティを受けます。
 一方、実戦技能の使い手が試合で戦う場合は、受けや相手の体に当てる事は、技能そのままで判定できます。しかし、フェイントや、ポイントを得るような攻撃をしたり攻撃で反則をしない為には、ペナルティを受けた技能で判定しなければなりません。

高い技能による名声
 純粋な実戦戦闘技能(型でない技能)については、16を超えても即座に名声を取る必要はありません。これらの実戦技能は、披露する機会が無ければなかなか名声にはなりません。18まで近づくと、立ち居振る舞いなどでも評判が生まれてくるかもしれません。その場合は何か名声を考えてください。



☆妖力・妖術

 「夢想幻蝕」のキャラクターは妖怪に比べると遥かにCPが少ない為、持たせることの出来る能力はかなり限られます。便利な術者などより、工夫をして使わないといけない不自由な特殊能力という形が望ましいでしょう。
 キャラクターの持つ『ゆめ』の力は、恒久的に発現させることは出来ません。これを表すため、全ての妖力・妖術は疲労消費、HP消費、回数限定等の時間制限の生じる限定を付ける必要があります。これは乱用を防ぐのが目的なので%は自由に設定して構いません。そのため最初から疲労するものには新たに疲労消費などの限定をつける必要はありません。
 長時間使用が前提でなおかつ持続時間が設定されていないもので受動的に使用するもの(視覚系能力など)は30分、能動的に使うもの(移動系能力など)は10分、戦闘時に能動的に使うものは10秒が持続時間になります。個別に持続時間の設定があるものはそれぞれ説明に従ってください。問題がある場合はGMの判断に従ってください。

●妖力
 妖力は、基本的に体が大きく変貌しない範囲で、OFFに出来るもののみを取得することが出来ます。判断の基準は、肉体の材質が変化するかどうかです。構成素材の多くは、これに当て嵌まるでしょう。詳しくはそれぞれ別に定めます。
 基本的に後取りには羽化が必要ですが、通常防護点と妖術抵抗は例外的に後取りを可能とします。

疲労消費と回数限定
 疲労消費や回数消費の単位時間に関して、オーラ視覚などの感知系の妖力や、常動的な特徴を含むものは、発動の単位時間を最大30分まで延長します。化けるの妖術もこれに含みます。
 また、武器の手は、一度出現させて規定時間が過ぎた後も、30分間は待機状態として出現させたままでいることは出来ます(意識が無くなった時などは消えます。また、限定などで消滅する場合は除きます)。待機状態ではあくまでヴィジュアルイメージとして存在しているだけで、実際に武器として使用は出来ません。また、待機状態から起動するときも準備や消費などは通常通り必要です。

ユメの産物の持続時間
 ユメの力で物質や生物を変化させる場合、本来有り得ない様な変化を起こしたものは、一定時間で元に戻ってしまいます。また、作成物なども同様です。具体的には、変質・ミニチュア・自然界に普通に存在しない組成の気体・液体作成と、直接攻撃系/一般によって生み出された不自然な作成物が該当します。これらの物は、持続時間を威力レベル時間とします。持続時間延長や長時間持続で時間を延ばすことは可能です(要相談)。
 なお、こう言ったユメによる作成物で起こされた変化そのものは、持続時間が消えても消滅しません。直接攻撃系で破壊されたものは破壊されたままですし、変質で固体を気体や液体にされて拡散したり、石化した体が破壊された場合、持続時間が切れると材質は元に戻りますが、起こった破壊はそのままです。

「破壊された」能力の再発動
 敵の攻撃などの効果で破壊されたりレベルが減少した能力の再発動は、次のルールに従います。ただし、特別に回復方法が指定してあるような場合はそちらに従います。
 確実な方法は、回復して休息をとることです。能力を解除して傷を治療し、1時間休息すれば、再び完全な状態で能力を発動できます。ただし個別の限定がある場合はそちらに従います。
 緊急を要する場合は、余分に1点疲労することで再発動が可能です。再発動には行動を消費し、生命+意思判定を行います。成功すれば、次のターン頭に再度完全な状態で発動できます。瞬間があれば、判定に成功すると即座に発動します。発動に条件がある場合、それを満たす必要があります。

・取得不可
 以下の能力に関しては、一切取得する事が出来ません。
 変身系、ダメージボーナスなし、清潔、隙間だらけ、食べられる、集合体、余分な頭、即蘇生、命、合体、活力付与、庇う、しもべ、チェンジ!、分裂、魔法の資質

 

・能力値系
 追加HP(5CP)、追加疲労点は、特徴として取得します。どちらも限定を掛ける事は出来ません。これらの能力は肉体的なものですが、例外的に作成後の取得を可能とします。

追加能力値
  妖力としての追加能力値の取得には幾つかの制限があります。基本的に、これらの追加能力値に適用できる限定は、回数や疲労消費等の他に、時間帯などの「状況限定」に限ります。部分的能力値などは許可されません。なお、体力は追加体力としてとることが出来ます。


・耐久能力


防護点
 何にでも適用できる通常の防護点は、基本的に特徴の「頑強」でしか取得できません。
 妖力として4CPを消費して得る防護点は、「自我境界」と同じように、『ゆめ』の力が関わる攻撃に対してのみ防ぐ事が出来ます。
 この防護点だけは、回数や疲労消費の限定は必要ありません。この妖力は特に意識しなくても常に働きます。また、防護点は通常の人間が見ても気付きません。オーラ視覚を持った人間なら、オーラと一緒に自我境界が体を覆っているのが見えます。
 
通常の自我境界は、限定をかけることが出来ません。また、上限を通常6点までとします。また、構成素材なども上限に含みます。

 この防護点は、バリア型のように、体の周囲を覆います。この為、服や身に着けている物も、防護点の恩恵を受けます。ただし、バリア型とは異なり、接触状態からでも防護点を無視することは出来ません。
 防護点の上限は、最大でも76点になります。この上限は、頑強や構成素材などによる防護点などを含めた合計での上限になります。構成素材などによりこれ以上の防護点がつく場合は無視してください。

※注意!
  PCを作成する段階ではともかく、成長させていくと防護点も回避能力も上限まで達する事が可能ですが、そのようなキャラクターばかりになるとGMもNPCの攻撃を強化してバランスを取るしかなく、不毛な事になってしまいがちです。そのため、防護点の上限は『16-避け=最大防護点(属性防護点は制限外)』になります。この場合も、前衛カケラによる防護点ボーナスは制限に含まないので、前衛であれば避け10の防護点7に達する事が出来ます。

属性防護点
 属性限定の防護点は限定をかけることが可能です。発動する事で普通の人間にも見えてしまうようにすることもでき、限定は-10%です。ただし、その場合通常の妖力と同じように疲労や回数を消費します。
 属性指定できるのは、E属性の並カテゴリ以下の属性に限定されます。同時に使える属性防護点は二種類までです。
 また属性指定した防護点は、現実の現象に対しても耐性を与えてくれます。即座に大きなダメージを与えないような現象の場合、防護点1点に付き1分その現象に耐えることが出来るようになります。
 属性防護点の上限は、最大でも10点になります。この上限は、通常の防護点および頑強や構成素材などによる防護点などを含めた合計での上限になります。構成素材などによりこれ以上の防護点がつく場合は無視してください。

※属性防護点は後取りするには羽化が必要です。

 この変更に従い、属性防護点の取得CPは次のように変わります。

頻度 レベルごとのCP
2
1
ごく稀 1/2

反射・吸収
 反射・吸収は、基本的に特定の属性にだけ適用可能です。また、反射・吸収共に2Lvまでしか取得できません。

再生・毒無効
  これらの「人間の生理を変える」妖力は、『ゆめの血族』の特徴を前提とします。なお、毒無効は「自分の毒のみ(−50%)」であれば、前提無しでも取得できます。また再生の1Lvは持続時間が1日、2Lvは1時間に変更されます。

妖術抵抗
 妖術に対する抵抗値は最大で15までです。15を超えた分は無視します。

 

・構成素材
 構成素材で得られる防護点は、「自我境界」と異なり通常の物理現象にも防護点として働きます。ただし、防護点の上限は自我境界や頑強などと合計したもので考えます。
 構成素材の単位時間は、特殊な扱いをします。基本的に、戦闘時以外では10分を単位時間と考えます。ただし、戦闘に入った場合は10秒に変更されます。発動したままで戦闘に入った場合は一旦持続時間が切れたと解釈します。
 構成素材による打撃攻撃への追加ダメージは最大で+2までしか得られません。超える分は無視します。追加分はダメージ制限に含まれません。例外として、基本ダメージが増えるものはダメージ制限に含みます。
 構成素材をOFFにしている間は、弱点も生じないとします。体の一部のみON/OFF可能にしておけば、OFFにされている部分は弱点の影響は受けません。
 

常動型
 常動型の構成素材は、必ず「オフ可能&隠せる(+50%)」という増強が前提となります。
 肉体そのものを変質させる事は出来ません。電気の体と炎の体は、「とりまいている」の限定があれば取得できます。服や持ち物を一緒に破壊しない為には持ち物も一緒に変異できる増強が必要です。
 固体への変質をする構成素材(石、木、氷、陶器、鋼、プラスチック)は、「身に纏う(+20%)」の増強を取れば取得できます。「身に纏う」場合、特定の素材の鎧を着ているかのようになります。「身に纏う」時は、軽荷の持ち物まで一緒に変異していると見做します。「身に纏う」時の扱いが通常と違うものは、別途記述します。
 幽体は「幽体離脱」であれば取得できます。

切り離し・軟体・伸張・弾力
 
これらの肉体そのものを変異させる妖力は、『ゆめの血族』の特徴を前提とします。なお、伸張は「空間を超える(+10%)」か、武器の手を伸ばすだけなら、前提無しでも取得できます。

木の体
 木の体を「身に纏う」場合、熱属性の攻撃は構成素材の防護を無視するだけで、ダメージは通常通りです。また、体重は減らず、水には浮かばなくなります。木の体は、「身に纏う」の増強が+50%になります。

氷の体
 氷の体は、防護点が1Lvにつき1点に変更されます。また、凍傷ダメージは、自我境界が有効です。
 氷属性に対しては、無敵ではなく1Lvにつき2点の防護を持つことにします。

陶器の体
 「身に纏う」陶器の体は、叩きによる打撃で破壊される可能性があります。叩きによる打撃を一撃で生命力点以上受けた場合、陶器の体は破壊されて解除されます。破壊されるダメージには自我防護分は有効ですが、陶器の防護点は自身は考えません。破壊された場合、通常のダメージを受けて、妖力が解除されます。更に、破片により1D-2点の防護無視切りダメージを受けます。この効果により、陶器の体の身に纏うは他と同じく+20%に戻します。

炎の体
 炎の体による同へクスへの炎ダメージは、4Lvに付き1Dに変更されます。自我境界はそのまま有効になります。絡み付きの妖術を受けた場合、自分のターン頭に、自動的にダメージダイス分だけ絡みつきの威力が下がります。0になったら一瞬で解除されます。

プラスチックの体
 受動防御を5Lvごとに変更します。また、炎・熱属性による攻撃は、化学属性の腐食増強を受けたのと同じように、1Lvごとに1点ずつ防護点が減少していきます。防護点が下がると受動も下がります。

鋼・プラスチック・石の体
 これらの構成素材による打撃へのボーナスは、武器の手/分離型には適用されないものとします。打撃部位、普通の素手でのみ適用可能です。

 

・感覚器官・意思伝達
 元々存在する感覚器官に特殊な能力が備わる場合は特に制限はありません。
 余分の口や余分な感覚部位、背面視界、瞬膜は、『ゆめの血族』が前提となります。

フェロモン
 フェロモンは、「人間のみ有効(−30%)」にする必要があります。『異能者』には効きません。また、フェロモンはその場から離れてしまうと残留しません。

 

・攻撃手段
 直接攻撃によるダメージの上限はこちらを参照してください。基本的には叩き3D、切り2D+2、刺し2D+1になります。
 ただし、複数の攻撃手段を同じターンに使用できる場合、ダメージの合計は最大4Dになります。制限を超えてしまうような攻撃手段は取得できません。超える場合は限定などで同時使用が出来ないようにする必要があります(同時使用不可で-5%以下です)。これは、妖術などと組み合わせた場合も同じです。通常の武器を用いて攻撃する場合に関しては考慮しません。ただし、妖力や妖術に拠らない攻撃は、『ゆめの住人』やあしきゆめなどに対しては効果が薄くなります。防護点を抜く前にダメージを半分にします。
 妖力で無生物に対して攻撃するときは、ダメージを2倍にして計算する事ができます。ただし、妖術などで作り出された物に対しては、通常のダメージです。

打撃部位
 打撃部位、追加の腕、武器の手/接合型、とげ等は、「出し入れ可能(+5%)」を取る事で取得できます。これらは実際の部位ではなく、『ゆめ』の力が具現化したものです。
 鉤爪は、武器の手の特別増強である「射撃受け可能」を取得できます。ただし、増強率はいくらか安く、+40%で済みます。効果は同じです。

武器の手
 武器の手/分離型は、「隠せない/○○が必要」を取ることが出来ます。これは、OFFにしているときは武器の手で出てくる武器と同じ形状の武器が残る場合に用います。この武器は、実際に購入する必要があります。刀剣類を合法的に手に入れるには特殊な背景が必要でしょう。形状が同じであれば、まったく同じ武器でなくとも構いません。限定率は武器の違法性と携帯性によります。ナイフなどの携帯しやすいものや、違法でない武器であれば-30%です。刀などの違法なものや、大きなものであれば-50%です。この武器は、破壊されることはありませんが、落としたり盗まれた場合は取り戻すか限定を解除するまで妖力が発動できなくなります。

 武器の手の追加ダメージ上限は、武器の形態で決まります。ナイフなど、C距離で使用可能な軽武器は、+4が上限になります。また、フェンシング武器も+4までです。その他の中武器は、上限が+5になります。槍、刀、バスタードソードなど、両手/片手の使い分けが出来る武器も+5までです。両手専用の重武器は、+6が上限となります。接合型の武器の手は、一律+5までです。この場合も通常のダメージ上限は越えないので注意してください。

 両手持ちにしても上限は倍にはなりませんが、武器の威力に+1の追加のダメージを加算出来ます。この追加分も通常のダメージ上限に含まれます。両手持ちの特別増強として、「両手持ち/片手でも使用可能(+20%)」を取得できます。この場合、片手で使っても追加ダメージはありませんが、非準備にもなりません。
 また、鈍器にすると同じく武器の威力が+1されますがやはりこの追加分も上限に含まれます

 「フレイル型(+40%)」や「幅広で避けにペナ-1/LV(+10/LV)」増強の場合、「一度攻撃と非準備(-50%)」などのある程度重い使用制限が無い限りペナルティーは最大でも-2までとします。つまり、フレイル型の場合そのままでは使用不可ということになります。これは他の妖力による能動防御へのペナルティーも含めて最大で-2ということです。

 武器の手/分離型および投げ型は、類似の武器技能を用いて使用します。投げる場合は該当する投げ武器があればその技能ですが、普通の武器ではないものを投げる場合は投擲でもかまいません。類似武器がない場合は「武器の手(易)」や「武器の手/投げ(易)」でも構いませんが、技能によるダメージ追加はありません。
 また、技能によって特殊な使い方が出来るもの(受け2/3など)でも、そう言う増強を施さない限りは通常の武器の手のルールに従います。
※ Q&Aによると、実在の武器が使用すると非準備になるものの場合、同じように「一度攻撃と非準備(-50%)」を付けなくては武器技能で扱えないとありますが、夢想幻蝕では無くとも問題ない事にします。

 武器の長さなどは、似た形状のものの長さを使用します。ダメージによる変化は考えません。伸張によって伸ばす事は出来ます。長さが3mを超える場合、間合いを変更するのに1ターン掛かります。「落としても次ターン頭に戻ってくる(+20%)」があれば、次のターン頭に自動で間合いを変更できます。 また、武器の重量なども、その系統の一般的なものを選びます。

 分離型の武器の手を投げる場合でも、「投げ可能(+20%)」の増強が必要です。「落としても次ターン頭に戻ってくる(+20%)」と重ねれば、毎ターン投げることが出来ます。融合型の武器の手の場合は、瞬間があれば毎ターン発射できるものとします。

 武器の使用方法は、使用する技能と武器の手自体の両方で可能な方法でなければなりません。例えば、受け2/3の増強をすると受け回数は2回になりますが、刀技能で使用していると受けは1回だけです。また、荷重などの制限も受けます。

 武器の手の破壊については、追加ダメージ上限で決まります。一度に追加ダメージの2倍のダメージを武器に受けると、武器の手は破壊されます。破壊された武器の手は、B151ページのサイドバー「壊れた武器」を参照してください。武器が破壊されるのは、直接武器を狙われただけです。

 軽武器で重武器を受けた場合、技能判定に成功しないとバランスを崩し武器が非準備状態となり、次のターンに構え直すまで能動防御が-2されます。

 

 

・移動能力
  新たな部位が生ずる移動能力に関しては、「出し入れ可能(+5%)」の増強を前提とします。

飛行
 「夢想幻蝕」では、飛行中でもよけの数値は上がりません。また、高低差による影響も射程だけです。旋回半径のルールも無視します。 荷重による移動減少は、移動力を2倍する前に引きます。飛行中はランニングは適用されません。
 「重荷でも飛行可能」の増強をとることも出来ますが、誰かを持ち上げて飛ぶ際には体力判定に成功しなければなりません。失敗すると1点疲労します。また、重荷中は移動力は倍にならず、飛行技能には-3されます。重荷飛行中に攻撃を受けたり難しい飛行をした場合、飛行技能だけでなく体力でも判定します。失敗すると、荷を落としてしまいます。

超跳躍
 戦闘中の跳躍距離に関しては、2秒以上の跳躍準備を行わないと、跳躍距離は半分になります。1ターンに跳ねて着地する場合の最大跳躍距離は、跳躍可能距離の20%か移動力そのままの大きい方です。跳躍による移動は、普通に全力移動を行ったのと同じものとみなします。
  超跳躍で飛び掛って攻撃する場合、全力移動と組み合わさる全力攻撃か、全力突撃のみ可能です。

搭載
  搭載は基本的に、自分自身が何かに乗って移動している場合にのみ取得できます。自分自身の背や体内に乗せると言った事は出来ません。


  門として指定できる物質は、一定の固有な形を持つものである必要があります。例えば、単に「水」や「空気」、「影」などと言う不定形のものをそのまま指定をすることは出来ません。「水」や「影」であれば、一定の面積が必要です。量は極端に多すぎても少なすぎてもいけません。連なる家の影や川のような明確な区切りがないものは門にはなりません。
 その状況において門と見做せるかどうかは、GMが判断してください。重要なのは頻度になります。
 

・その他

超技能
 これはあくまで妖力です。なので、回数や疲労などの制限は当然必要になります。

伝承知識
 『妖怪知識』を『伝承知識』という名前に変更し、こちらは通常の特徴としてのみ取得可能で特殊な背景を含むものとします。15CPで広く浅くは不可能で、5CPの特徴として時期や場所を限定することが必須です。複数回取得することにより異なった知識を持つことは可能です。
 内容は単純に妖怪のことを知っているのではなく、過去に起きたゆめの関連する事件の伝承や資料を持っている…という形にします。家伝の知識とする事も可能で、その場合あなたの家族は(異能の力は無くとも)代々続く宗教関係の家系だったり、退魔師の先祖を持つ家系という事に出来ます。ただしその場合でも、実際にセッションに出てきて有利になるようなNPC家族を持ちたい場合は後援者や仲間の特徴が必要になります。
※一般に起こりうる、現象としての『ゆめ』関連の事件や、昔ながらの法則縛られて出現する『ゆめの存在』は異能の力が無くとも概念的な弱点を突くことで対処が可能です。行使される妖力や妖術の限定および弱点を突いて無効化したり倒したりするのです。もちろんそれも一般人には無理な事なので、『ゆめ』と対峙するためだけでも意志の強さを鍛えたり相当の修行が必要でしょう。このタイプの退魔師や拝み屋ならば『護国会』関連のコネ無しにこの『伝承知識』だけで背景を付ける事が可能です。

  伝承知識を持つ事により、以下の技能を取得する事が出来ます。
・<精神防御>(精神/並、技能無し値:意思-4)
 妖術の感情知覚、思考探知などに抵抗できます。複雑な計算式を解いたり、歌や詩を何度も繰り返して思い浮かべる事で思考を誤魔化すのです。判定は一分毎(戦闘時など緊張時は一秒毎)に行います。
・<神秘学>、<神学>
 これらは普通にベーシックにある技能ですが、伝承知識を持っているPCは特に特定の『ゆめ』に専門化したものと考えます。通常と同じように自発的に専門化(陰陽道、道教などや宗派別)します。それが実際にセッションで起こっている事件と関係するかGM判断で、普通に技能を使っただけではわからないヒントを与えるか、もしくは単純に達成地に+3のボーナスを与えるなどしてください。


●妖術
 N向けのものに関しては全て許可制になります。
 抵抗を必要とする妖術に関しては、抵抗に与えるペナルティは上限が-4までになります。これを超えるレベルで妖術を取得する場合でも、対象に与えるペナルティは-4が最大です。

妖術ファンブル表の改定
 妖術ファンブル表の3、4のダメージを2Dに変更します。

持続時間/日
  魅了・生命創造などの持続時間が日単位のものは、時間単位しか持ちません。『持続時間短縮(-10%)』として扱います。

・射撃妖術
 射撃型の妖術は、C距離で使うと精度に-2のペナルティを受けます。接触のみにしている場合は例外です。

・範囲妖術
 範囲妖術で、直接対象を相手を変化させる物以外の妖術は、避けが可能とします。範囲内の相手に自動的にペナルティを与えるタイプの範囲型妖術は、基本的に避けで範囲から逃れられない大きさにすることは出来ません。

・広範囲型
 広範囲型のうち、人払いは基本的に最大で8レベルになります。その他の広範囲型は10レベルまでです。広範囲への抵抗のペナルティは、全て威力レベルの1/3です。なお、夢群学園内では、結界が邪魔して探知の範囲は最大8までになります。

・取得禁止
 以下の妖術はN向けとして通常取得することが出来ません。ただし、『ゆめの血族』であれば、幾らかの制限の元で取得する事が出来るようになります。
 精髄奪取、天災系(広範囲)、その他系

 

●制限妖術
 以下の妖術については取得に際して何らかの制限があります。また、ここに書かれていないものでも増強限定によっては例外がありえます。作成時にGMに聞いてください。

・直接攻撃系妖術
 直接攻撃系(及び、ダメージを与えるタイプのもの)のダメージの上限はこちらを参考にしてください。基本的には叩き3D、切り2D+2、刺し3D-3が上限になります。直接的に妖術で攻撃しなくとも、妖術によって攻撃力を持つもの(操作系の妖術など)でも、この上限に含まれます。上限を越えた分は無視します。
 「叩き」タイプのダメージを与えるものは、「追加打撃(+20%)」をつけることが出来ますが、ダイスボーナス分は上限値を超えません。
 妖術で無生物を攻撃する時は、威力を2倍に考えます。無生物に特に有効であれば更に2倍です。属性による特殊効果がある場合は、2倍した威力で考えてください。ただし、妖術などで作り出された物に対しては、普通のダメージです。

属性
 一つの妖力や妖術に付与できる属性は最大でも2つに変更します。元々2属性にまたがる属性の攻撃妖術は、追加属性を取れないものとします。
 複数属性を持つ攻撃は、ダメージを二つの属性に半分ずつ割りふると考える事になります。余りは追加ではなくその妖術の元属性の方に割り振ってください。複合属性攻撃を持つ攻撃を、片方だけ有効な属性防護点を持つ相手に使った場合まず全体のダメージを出し、そのダメージの半分に対して有効な属性防護点を適用します。相手が属性無敵なら半分は完全に無効化されます。そして、残ったダメージに対して、全てに対する防護点を適用します。
例:
  例えば実体/風にE/熱の属性を持つ妖術から8点のダメージが来た場合、 仮に通常防護3点で熱属性防護5点だったとすると8ダメージの半分の4点は熱属性防護点で完全に防がれます。。そして、残りの4点を通常防護点で3点減らし、結果最終的に受けるのは1点のダメージと言う事になります。
 もしここで通常防護3点に風属性防護1点と熱属性防護5点だった場合は熱の分のダメージは前の例と同じように防がれ、残った半分も風属性防護点で1防がれて残りのダメージは3。最後に通常防護点の3で防いで完全に防げるという事になります。
 ちなみに、切りや刺し、叩きは一切関係ありません。複数属性を持つ攻撃は、全てこのように扱います。

エネルギー属性全般
 妖力にエネルギー属性を与える場合、増強は+20%になります。増強比率を+40%にすれば、「妖術を受けられる」場合に、エネルギー妖術に対しても受けが出来るようになります。
 直接攻撃妖術に2つ目の属性を与える時点で、この増強を掛けなければなりません。実体とエネルギーを合わせた場合、増強などの基準はエネルギーに合わせます。
 実体属性をエネルギーに強化した場合、「エネルギーのみ」「実体のみ」の防護点を持っている相手への攻撃は、属性に対する防護点を半分だけ適用します。

エネルギー/神聖
 神聖の属性を持つ妖術も、基本的には通常の物と大して変わりません。この属性を取ったからと言って、悪魔やアンデッド系の敵に即座に有効になる訳ではありません――重要なのは、その敵がこの属性を弱点にしているかどうかによります。特に、いわゆる「幽霊」系のキャラは、必ずしも神聖を苦手とはしません。

 

・地水火風系

瞬間変形
 特別増強の「瞬間変形」はN向け増強とします。

水変形
 特別増強として、「液体を固体に出来る(+50%/+100%)」を取ることが出来ます。液体の状態を固体に変えれますが、自然に存在しうる状態変化のみしか起こせません。集中を解くと、自然に室温で溶けていきます。通常は+100%ですが、液体を固体に出来るだけなら+50%ですみます(冷凍と呼んでもいいでしょう)。

つむじ風
 つむじ風も最大4Lvです。射撃武器や実体妖術は、威力レベル分が命中へのペナルティになります。また、風を通して近接攻撃を行う時も、命中に威力レベル分のペナルティを受けます。また、この攻撃でファンブルすると、武器が巻き上げられてしまいます。
 範囲内での転倒判定は敏捷力で行えます。
  この妖術に中心移動を行うことは禁止します。

閃光
 閃光の効果範囲は「点」と考えます――つまり、事実上範囲内と言うのは存在しない事になります。
 閃光の効果は次のように変更されます。

中心からの距離 抵抗に成功 抵抗に失敗
10m以内 敏捷力-3(10秒) 目が見えない(3秒)+敏捷力-3(1分)
11〜25m 敏捷力-3(3秒) 敏捷力-3(1分)
26m以上 影響無し 敏捷力-3(3秒)
51m以上 影響無し 影響無し

 抵抗の成功度が5以上の時は、1段階下の効果を適用します。クリティカルなら効果はありません。
 この妖術は、周りが明るければそれだけ効果が下がります。日中の明るい陽光の下であれば、抵抗には+5のボーナスを受けます。
 あらかじめ仲間と合図を決める際は、敏捷か知力での判定です。時間経過や状況でなら知力、実際の仕草に対して反応するなら敏捷での判定です。範囲から「目を逸らす」と、よそ見した分反応が遅れてそのターンの敏捷力と知力に-2のペナルティを受けます。
 合図があまりにも分かりやすい場合は、相手も読んでしまう可能性があります。術者が光を使うと言う事を知っている場合、知力判定に成功すれば、相手もとっさに目を瞑る事も出来ます。

煙幕
 煙幕は、「本人には無効」の増強を行っても、生命力判定をしなくていいというのみで、中を見通すことは出来ないものとします。

 

・障壁
 E属性の障壁は、壁を通した射撃攻撃の威力を、レベル毎に1D分だけ減らします。壁を通すペナルティはルールどおりです。(1ヘクスの障壁を通して攻撃する場合のペナルティは-4)
 壁を通り抜けようとする時は意思判定が必要です。それが明らかにダメージを受けるレベルではないと分かっていれば、+2のボーナスがあります。失敗したら、直前で立ち止まってしまいます。

 

・支配覚醒系
 特殊な系統なので、「動物招き」「人間使い」「群れの召還」以外は全てN向けです。『ゆめの血族』であれば要相談で取得可能です。原則的に操れるのは一体(一群れ)で、〜使いでは物理的に許されている行動を自由に操れる代わりに術者は「全力攻撃(-20%)」の限定を必須とします。
 
またこの系統の特別増強「〜覚醒でも念じるだけで命令できる(+20%)」を禁止し、〜使い系の妖術には特別限定の「〜使いも声を出して命じなければならない(-10%)」をデフォルトで付けなくてはならない事にします。つまり、「声を出して命令すること」が絶対条件になります。二重取りになるので「必要行動/発声(-10%)」を付ける事は出来ません。
 声を出して命令する場合、集中の必要な行動は同時にとれませんし、戦闘中は区切りが1秒なので一言で言える範囲の命令しか出来ません。

 また、威力レベルの上限は支配したものの与えるダメージをダメージ制限と比べて考えます。単体で叩き3D。術者本体が行動可能な場合、本体の攻撃力も入れて4Dまでになります。植物覚醒で木の場合威力LV+10が体力で、体力15で2D+4に達し、変換して叩き3Dになるので威力5が上限になります(草だと体力10で1D+3です)。


 以下に知力に応じてどのような事が出来るかの例をあげておきます(ガープスベーシックより) 。 ただし、セッション中に具体的にその行動が可能かどうか、支配できるものがある(いる)かどうかなどはGMの判断次第となります。

知力  知力に応じて出来ること(その知力より低くても出来るものは可能)
3  平均的な爬虫類。呼び寄せる(移動させる)、近くにいる/あるものを攻撃させる程度。
4  平均的な馬や鷹。普通の用途に合った行動が可能。
5  平均的な犬。「取って来い」「攻撃しろ(対象指定)」「探せ」「待て」などの命令が可能。
6  平均的な猿。より複雑な命令をこなせます。

影覚醒
  「知力は無いも同然ですが、与えられた命令を理解する事は出来ます」というくだりで、どれだけの命令を理解できるかは人型なので知力9相当とします。ただし意思は無いので与えられた命令をこなす事しか出来ません

 

・生命操作(治癒)系
 治癒系の妖術は、応急処置を使った後でも重ねて使用することが出来ます。ただし、先に妖術で治療をした場合、同じ傷に対して応急処置を行うことは出来ません。
 治癒系は、治癒と生体修復が4LVで内気孔が8LVまでとします。治癒は瞬間で8まで回復できる代わりに疲労し、生体修復は瞬間で4までしか回復できない代わりに疲労せずいくつかの特典があり、内気孔は瞬間回復が出来ない事後処理用のためLV制限を8まで上げてあります。

治癒
 治癒の妖術のファンブル効果を変更します。ダメージは1Dです。
 治癒に、「覚醒可能(+50%)」の特別増強を用意します。この増強があると、気絶している対象を覚醒させることが出来るようになります。覚醒を行う場合はHPは回復しません。術が発動すると、対象は「生命+威力Lv」で判定し、成功すれば覚醒します。術の精度には-2のペナルティがあります。また、HPがマイナスになっていると、ペナルティは-5になります。判定に失敗すると、10分間は再度覚醒させることは出来ません(HPがマイナスなら30分)。覚醒を行うと、術者は対象の覚醒に関わらず威力レベル分だけ疲労します。また、覚醒したキャラクターは、2点疲労してしまいます。(疲労が3点未満なら、起こしてもすぐに疲労で気絶します)。疲労により気絶しているキャラクターは目覚めさせることは出来ません。
 覚醒したターンは朦朧状態です。次のターンの始めから、生命力で朦朧回復判定を行えます。

生体修復
 生体修復は、1つの傷につき1回しか効果はありません。また、傷を移して出来た新しい傷に応急処置を試みることは出来ません。

内気功
 内気功は、1つの傷に1回しか効果はありません。その代わり、失敗しても再判定は可能とします。
 また、他人に影響する場合、内気功を用いて気絶した相手を覚醒させることが出来ます。覚醒は、精度レベルで判定します。相手の生命力がマイナスの場合、マイナス分だけ精度へのペナルティになります。判定に成功すると、相手は意識を取り戻します。判定に失敗すると、10分間は再度覚醒させることは出来ません(HPがマイナスなら30分)。

 

・肉体操作系

肉体変形
 肉体変形の妖術は、生命力による抵抗です。相手の肉体に直接触れられなければ、肉体を変形させられません。服や鎧を着ている場合はそれをまず何とかする必要があります。また、肉を「引き千切る」場合、自我境界の防護点は有効です。無効にする場合は然るべき増強を行ってください。

 

・精神操作系

感情封印
 恐怖判定でパニック状態に陥っているキャラクターを、感情封印で落ち着かせることも出来ます。

 

・物質操作系
 物質操作系の妖術は、『ゆめ』の力を持った物に対してはGM判断で効果が無いということに出来ます。使用者が「望んでいない」場合は、これらの妖術でそう言った品に影響を与えることは出来ません。ただし、「止め」に使える場合は、『ゆめ』の産物でも一瞬だけ効果を及ぼすことが出来ます。

念動
 念動のレベルは最大で10までとします。ただし、念動で動かせる重量を計算する時は、威力レベルを+5して念動表を参照します。

・感知系

思考探知
 この妖術は、4Lvで感覚共有や過去の記憶を探査可能です。感覚共有は、通常の成功で可能ですが、過去の記憶を探るには高い成功度が要ります。意識的に蓋をしている心理や、今日の出来事であれば5成功です。本人の意識にないような深層心理や、ずっと昔の事を見ようとすれば、10成功以上が必要になってきます。

 

・捕縛系

金縛り
 この妖術は、持続時間が妖怪でターン単位、人間なら分単位になります。恒久的に金縛りに出来る能力はPCには取得できません。また、妖怪には抵抗が+5されます。

絡みつき
 絡みつきの効果を変更します。 1Lvごとに敏捷力を基準とする技能や判定が-1になります。移動力と避けも1Lvごとに-1されます。2回目の命中を受けると、ペナルティが1レベルごとに-2になり、移動と避けが出来なくなります。
 腕から縛ると、移動力は変化しませんが、腕を使う技能に1Lvごとに-2のペナルティを受けます。
 絡みつきで縛られている敵に攻撃する場合、糸を避けて攻撃しないと、一緒に束縛まで解いてしまいます。この攻撃で絡みつきの抵抗ペナルティが0になった場合、束縛は自動的に1段階解除されます。また、振り解きの判定で成功度が5以上になると、振り解き分の行動は消費されません。

 

・能力操作系

技能借用・委譲
 過去の記憶を「思い出す」判定は、1つにつき1度しか行えません。新たに判定し直す場合は、その記憶に関わるフラグを経験しなければなりません。
 思い出し判定のペナルティはその事柄の経過時間と、重要度から総合的に決定して下さい。
時間:
 当日の事ならペナルティ無し。数日前なら-1。1週間で-2。数週間前で-4。一ヶ月前なら-6。1年以上昔なら-10。
重要度:
 その人の生活に密着した事柄、現在と同じ個人的データならどれだけ昔のことでもペナルティなしとします。
 ほぼ毎日接する物事、仕事、仲間に関する事なら-1、重要度の低い物事や知り合いなら-2、くだらない事や興味の無いことなら-4。

 

●増強・限定
 増強・限定は通常、総計-50%が加減となります。ただし、単体で-50%を超える限定(協力が必要など)、及び儀式とCP消費消費については、その限定の%を下限とすることが出来ます。(-60%の限定を含んでいれば、総計で-60%まで増強・限定を取る事が出来ます)ただし、それでも-75%を越える事は出来ません。
 N向けの増強・限定は基本的に要相談です。また、組み合わせによっては許可されないものもあります。
 LVのある増強限定に関しては、威力レベルをその上限とします。

刺し
 直接攻撃妖術を刺し型にする場合百鬼夜翔では+40%/+80%になっていますが、夢想幻蝕では妖魔夜行のときのままのルールで行く事にします。つまり刺しはダメージ減少LV1(-20%)を含んで+20%の増強という事になります。
 基準が+20%になるのでエネルギーはその倍の+40%で、刺し増強(+20%/+40%)になります。

発動維持
 維持して狙いをつけた直後に発射することは出来ないようにします。狙いの効果を得るには最低1ターンの間は必ず狙ってください。また、移動射撃は移動力半分未満までの移動で-1、それ以上は-2のペナルティを受けます。

全力攻撃・硬直
 全力攻撃は-20%、硬直はそれぞれ-30%/-60%に限定率を変更します。

曲射・跳弾・幻惑効果
 これらの能動防御にペナルティを与える増強は、基本的に避けへのペナルティが-2になるレベルまでしか許可しません。またダメージ上限は期待値で4までとします。ダメージの上限はこちらを参考にしてください。

激痛
 基本的にN向けです。威力1Dクラスまでしか許可しません。

不可視
 N向けとします。何らかの使用頻度や威力などの制限をつけてください。「透明感知」を持つ相手には、ボーナスはなくなります。
 
人間には無効・妖怪には無効
 これらはそれぞれ「妖怪のみに影響(−20%)」、「人間のみに影響(-30%)」に読み替えます。なお、妖術で操られている人間は、これらの攻撃に対しては人間として扱います。『異能者』や『ゆめ』の力が暴走し『あしきゆめ』となってしまった者は、妖怪扱いです。

同時発動・連動
 これら2つ以上の能力を同時に発動させる物に関しては、どちらか片方(同時発動をかけてない方優先)だけに回数制限をかけるだけで構いません。ただし、独立に使用できる「連動(+20%)」はこの限りではありません。
 特に不利な影響が無い同時発動を、妖力を「セット化」するために取る事も出来ます。同時発動をかけていれば、複数の妖力を1つの疲労や回数限定で使えるようになるので便利です。ある一つの妖力に対して、「大して不利ではない」妖力を同時発動にする場合、±0%として扱います。ある妖力に対し、2つ以上の妖力を同時発動にする時は、+5%の増強扱いになります。
 妖術をある妖力の同時発動にすることも出来ますが、この場合は回数限定は必要です。

集中が必要・余分な集中
 これらの限定は、少し厳密に扱います。詳しくは「ルール運用」でも取り扱いますが、基本的にこれらをつけた妖力などは戦闘が開始してからきちんと集中する扱いになります。
 集中時間が同じものに関しては、幾つかの妖力を同時に集中して発動できます。これは妖力だけです。

必要行動
 必要行動で、行動が複雑になるようなものは、「瞬間」には出来ません。基本的に瞬間と組み合わせられる必要行動は-10%のものまでとします。発動維持があれば、1秒で出来る行動なら必要行動に定める事が出来ます。
 また、-15%以上の動作の必要な妖術を使う場合、全力防御をする事は出来なくなります。

燃料・触媒が必要
 予め準備が必要なものは、セッション内できちんと準備する必要があります。お金が掛かるものなら所持金を減らしてください。
 自作できるものの場合は、材料や時間などをセッション内で消費して、技能判定を行います。燃料を幾つ所持しているかは、セッション開始時点で明確に宣言してください。

CP消費
 CP消費は、限定率を変更します。1Lvは-40%です。2Lvは-60%、3Lvは-90%になります。以降、Lvごとに-30%の限定です。

強制解除
 いわゆる「HP○以下」系の限定は例では-30%として上げられていますが、解除される事がかなり致命的な事態を招くものでない限りは限定率は-20%とします。同様に荷重による限定なども-20%です。この限定以外にも、例として挙げられている限定率がそのまま適用されないものもあります。

パワー全開
 この増強をつけることで、妖術の威力レベルの制限を超えて妖術を撃てるようになります。ただし、パワー全開の代償として使用できるのは疲労のみで、最大でも威力LVは4までです。
 攻撃妖術に関しては特殊な処理があるのでこちらを参考にしてください。

体当たり
 体当たりの増強をつけた妖術を使用した場合、そのターンの行動で「移動」を選択したものとします。つまり、妖術の後に何かするのであれば、移動と組み合わせて行える行動しかできません。
 この妖術は能動防御には使えません。

状況限定/〜〜が必要
 必要なものを消費しないタイプの限定です。限定率は、壊れた場合に補充できるかで変わります。壊れてもすぐ手に入るものや、ユメのカケラなど壊れてもそのセッション中で回復するものは、-10%です。壊れるとセッション中には修理や補充ができない場合は-20%です。壊れてしまうと限定を払い戻さない限り使えない場合で-30%になります。
 また、必要なものの大きさや価格、違法性などでも限定率は上限します。普通に持ち運べる場合は特に変わりません。持ち運ぶのに苦労したり、見つかったときに言い訳が必要なら-10%です。見つかると即座にまずい事になったりする場合、-20%以上になります。

 


☆財産とアイテム

・財産

所持金

 キャラクターは立場セットで定められたレベルを基本の財産として持ちます。「夢想幻蝕」の世界の標準財産は150万円です。ただし、この財産のうちPCが実際に使える金額は5分の1程度になります。百鬼夜翔の財産の項目を参照に所持金を決めます。キャラクターの所持金は通常銀行などの預金になります。装備やアイテムを購入する時は所持金を消費します。
 所持金は、いざと言う時にすぐ出せるお金です。時間を掛けて工面すれば、キャラクターは財産レベルに応じた額のお金を用意できます。ただし、そう言うお金は使ってしまうと当分の間生活に困る事になるでしょう。一時的に財産レベルが低下しているものとみなされます。
 キャラクターがセッション中にお金を使う必要が生じた場合、財布に幾ら入っているかはダイスで決めます。標準の財産なら1D×1D×2000円の現金を持っています。基本的にこのお金はセッション毎で使い切りで、預金には回せません。
 財布の所持金が足りないなら預金から卸す事も出来ます。ただし、預金から減らした分は、セッションでの収入がない限りは補充されません。
 セッション収入によって預金が初期所持金の2倍を超えた場合、財産を新たに設定しなおすか、破棄する必要があります。

我が家
 自分の住む家は基本的に財産レベルで決まります。百鬼夜翔のルールにある財産のイメージの家に住むことが出来ます。学生などで家族の持ち家に済む場合は、家の大きさは家主の財産次第です。特に設定しない限り、自分の財産レベル+1で考えます。勿論、設定として多少上下させる事は可能です。
 ただし、ただしこう言った家は、「何らかの理由」で、長期間誰かを匿ったり、仲間を大勢集めたりする事は出来ません。同居人が居たり、借家だったり、近所の苦情が出たりするのです。
 こう言った制約の無い家を持つには、余分にCPを払う必要があります。余分に 1CP払うごとに、1人を長期間住まわせるか、大勢(5、6人)を一晩泊めることが出来る家になります。5CPを支払うと、大勢を長い期間自由に住まわせられる家を持つ事が出来ます。もしくは、秘密の地下室や、隠れ家など、「人の目に付かない」棲家を持つことも出来ます。
 

戦闘被害
 校内や建物などで戦闘をすると、被害が出て弁償しなくてはならないことがあります。『とばっちり/戦闘被害』のルールを参照してください。
 基本的には壊した人が費用を支払います。敵の攻撃によって壊れた場合は皆で負担してください。責任を感じた一人が自主的に払おうとする分は構いません。

 

・アイテムと所持品

アイテム >アイテムリスト
 「無限幻蝕」では、シナリオアイテムや『ユメのカケラ』などの特殊なアイテム以外のものは全て失われる可能性があります。所持金を支払って得たアイテムはシナリオを持ち越せますが、シナリオ中に報酬以外の無償で手に入れたアイテムなどはそのシナリオ終了と共に破棄されます。これは一時的に得た間に合わせの武器や道具などです。
  戦闘などで利用できる「効果のある」アイテムにはHPなどのデータが設定されており、それを超えると破壊された事になります。なお、間に合わせの武器や防具などはHPが残っていても戦闘後にはボロボロになって使い物にならなくなってしまいます。
 キャラクターは、所持金を消費してアイテムを購入する事が出来ます。消耗品以外のアイテムは、銀行の預金から支払ってください。そのセッション内のみのアイテムや消耗品は、財布に入っているお金から買う事も出来ます(次回には持ち越せません)。現代のアイテムに関しては、アイテムリストを参照してください。

財産LVによるアイテム
 アイテムのうち、服や普通の靴、普通に使う日常品などは、特に必要なとき以外は購入する必要はありません。服の質などは財産Lvに応じて決まります。
 携帯電話は、財産/貧乏以上なら所持できます。GMが特にない限り、繋がるかどうかはダイスで決めます。都市部であればまず問題なくつながりますが、田舎では13、山間部などでは7を通話の目標値とします。都市部であってもGMの判断によっては絶対に通じない事もありえます。
 また、デスクトップパソコンも貧乏以上であれば所持できます。性能は財産Lvによって差があり、快適なら最新鋭機、標準で廉価版、貧乏で型遅れといった感じでしょう。これがあればインターネットに接続できます。
 自動車や車などのアイテムも財産レベルによって所持できます。快適なら最新の新車や最新の大型バイク、標準なら中古の乗用車や軽自動車、貧乏なら小型バイクや原付です。
 もしこれらのアイテムがセッションで失われた場合は、所持金を支払って買い直す必要があるかもしれません。単なる日常品や服であれば、家に戻れば替えはあるでしょう―――しかし、出先などで服を失った場合、家に帰るまでの服を買わなければならなくなるでしょう。服や靴であれば、財布の所持金で済ませられます(足りていれば)。デスクトップ・パソコンに関しては、所持金で賄ってください。車両に関しては保険が効くと言う事で3分の1程度で買い直せます。

通常武器と防具
 所持金を消費して、通常購入できる武器や防具を手にすることが出来ます。購入できるのは、基本的にはアイテムリストにあるものと、百鬼夜翔にある「現代日本武器表」にあるものに限ります。
 これらは法律に反しない範囲で自由に所持できます――尤も、所持するだけでは犯罪ではなくとも実際に使用すれば目立つものや、装備するだけで職務質問されるものもあるでしょう。そう言った装備に関しては常識の範囲で判断します。
 『ゆめ』の力と戦う場合、通常装備はあまり有効ではありません。普通の素手や、通常の武器による攻撃は、『ゆめの住人』などの妖怪扱いをする敵に対しては、防護点を適用する前にダメージを半分にします。また、通常の武器は、妖力による攻撃に対しては「品質が1段階低く、常に3分の1以下の重量」であると見做します。つまり、下手に「受け」ると破壊される可能性が高いということです。
 ただし、『ユメのカケラ』によって強化された素手による攻撃は、通常通りにダメージを与えます。また、『異能者』などの人間扱いの敵も有効な攻撃手段となります。
 防具の効果も低くなります。通常の防具による防護点は、妖力や妖術による攻撃は防護点を半分と見做します。受動防護はそのまま有効ですが、無生物へのダメージは2倍に考えるので簡単に破壊されてしまうでしょう。

 

 

☆成長関連

キャラクターの成長
 通常、セッションでは最大で3CPの経験点を得ることができます。キャラクターはこのCPで技能を成長させたり、既に持っている異能のLvをあげたり、増強を施したり、限定を解除する事ができます。
 キャラクターを成長させる時は、必ず「報告BBS」で報告させてください。報告の仕方はBBSの記事を参照してください。


成長鈍化
 キャラクターのCP総計が150CPを超えると、以降経験点を1CPずつしか獲得できなくなります。例えば、総計149CPで経験点として3CPを得た場合、途中で150CPを超えるため、獲得後は151CPになります。以降、いくらCPを取得しても実際には1CPずつしか手に入りません。
 これにより、150CPからスタートする『夢幻会』のキャラクターは、セッション毎に1CPしかCPを取得できない事になります。
 CP総計が200CPに達したキャラクターは、社会的な特徴以外は成長させる事はできなくなります。夢幻会などのコネクションや名声は社会的な特徴に含まれますが、異能者セットや立場セットなどの基本セットは含みません。

キャラクターの引退
 CP総計150に達した場合は、GMの許可無しでもプレイヤーの意思でそのキャラクターを引退させることが出来ますが、キャラクターリストの更新が必要なので必ず報告してください。引退したキャラクターは、NPCとして登録されます。
 ただしこれは強制ではなく、もしプレイヤーが望むなら160CPでも180CPでもそのキャラクターを使用してセッションに参加することが出来ます。ただこの場合、能力や妖力・妖術に費やせるCPは成長制限などで限られるので、長く使えば使うほど社会的な特徴などにCPが費やされる事になると思います。そのキャラクターのイメージを壊してしまわないうちに引退するのがいいでしょう。

新しいキャラクター
 現在使用しているキャラクターがCP総計150に達した場合か10回以上セッションに参加した場合、新規に新しいキャラクターを登録する事ができます。以前のキャラクターは、そのまま使用する事が可能です。また、キャラクターを複数持っている場合、セッションGMの許可が得られれば、セッションの途中でキャラクターを交代させることもできます。(この場合、より長く参加していた方だけが経験点を貰えます)
 また合計で三人まで登録する事とが出来ますが、学生と社会人の一方だけに集中する事は出来ません。学生2人と社会人1人か、学生1人と社会人2人にしてください。コンバートの場合は社会人であると考えますが、特例的に2人以上でも社会人2人と数えます。
 

新たな能力取得と羽化
 通常、一度セッションに参加すると、新しい妖力や妖術、肉体的特徴などは得ることができません。(社会的・精神的なものでも一部GMの許可が必要です)
 ただし、実際に使ってみてうまくいかない…と言う場合の為に、未使用CPを5消費する事によって新たな妖力や妖術に目覚めたり、妖力や妖術に使ったCPをやりくりして調整することが出来るものとします。ただしこれはGMにその旨申請する必要があります。どの場合でも、元々のキャラクターからあまりにかけ離れた能力は却下される可能性が高いと思ってください。羽化はどうしようもない時の最終手段だと考え、出来る限りは最初のキャラメイクでLVを低くしたり限定を厳しくかけて取っておき、後でCPを費やして成長する形にしてください。  
 基本的に、レベル調整などをして浮いたCPは、同じ範囲(能力値、技能、特徴、異能)内でのみ使用できます。
なお、この羽化で使用された未使用CPはセッションで使われたのと同じように消費されますので、150CPのCP総計にはひっかかりません。

キャラクターの破棄
 セッションを経験していくうちに、非常に使い辛かったり、傾向に合わないと感じるPCが出るかもしれません。どうしてもうまくやっていけないと感じたキャラクターは、GMと相談した上で、破棄することができます。
 この場合、今まで得たCPは全て破棄されて、新規にキャラクターを作成する事ができます。破棄されたキャラクターは、基本的にこの世界から消失します(モチーフにしたNPCをセッションで出すくらいは構いませんが、『ゆめ』の力はなくなります)。
 キャラクターの破棄は、世界に混乱を及ぼす行為です。できる限りそのような事の無いように作成するように心がけましょう。

テスト参加
 慣れないうちは、どうしても新規のキャラクターを使用する時は、勝手が分からず上手くいかない場合もありえます。このような場合に備えて、新規に登録したキャラクターは、1回だけテスト参加を宣言する事ができます。テスト参加を行う場合は、GMと、セッションGMに許可を得る必要があります。テスト参加中のキャラクターは、通常のキャラクターと同じように活動できます。テスト参加が終わったPCは、登録するか保留にするかを決定できます。保留にした場合、得た経験点はそのままで、キャラクターを弄くったり(初期CPの範囲でのみ)、別のキャラクターでセッションに参加する事ができます。1回テスト参加を行うと、次にそのキャラクターで参加するには本登録にする必要があります。本登録にした後はもうテストはできません。テスト参加したものの、そのまま登録しなかったキャラクターは、破棄されてしまいます。

 

・キャラクターのコンバート
 旧「夢想幻蝕」からのキャラクターを改造して、新しい夢想幻蝕の世界に持ち込む事が出来ます。このようなキャラクターをコンバートキャラクターと呼びます。
 新版では、若干ルールや世界観が変更されています。その為、コンバートキャラクターは幾らか改造する必要があります。

コンバートキャラのCP 
 基本的に、コンバートキャラクターは150CPで作り直す事になります。150CPを超えていても、150CPからです。この為、現在より若干能力が低下する可能性もあります。150CP以下の場合は、そのCPからのスタートになります。

コンバートキャラの能力
 コンバートは、新版のルールに合っていれば特に制限を定めません。能力値や妖力・妖術などは、変更しても構いませんし、特徴なども変更して構いません。

コンバートキャラの背景
 コンバートを行う場合に、キャラクターの背景は多少変更しても構いません。
 現在の夢想幻蝕世界は、2005年度(旧版の約6年後)の世界になります。それぞれのキャラクターの約6年後を想像して、現在の背景を決めてください。立場セットは、どれを選んでも構いません。『夢幻会』に参加しているかどうかも自由ですが、コンバートキャラは新しく夢群に引っ越して来たことになるため、『夢幻会』所属とするのが望ましくなります。『夢群生』でもなく『夢幻会』の所属でもないと、個人的なつながりを除いて何の連絡手段もなくなりセッションへの参加が難しくなりますので、どちらかへの所属が最低限必要となります。

 


☆キャラクターシート

 通常はこちらのシートで作成します。多少の改造はOKですが、大幅に異なると見難いので気をつけてください。HTMLが作成できない人や、自分でアップできないは、直接GMの方に渡してください。

・夢想幻蝕キャラクターシート(ver2.0)

 


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